ThinkPad X31のHDD換装
・ThinkPad X31のSSD換装ベンチマーク
秋葉原の中古ショップでIBM ThinkPad X31をゲットした。
■ThinkPad X31シリーズの基本スペック
CPU: Pentium M 1.30~1.40GHz Chipset: Intel 855PM
RAM: 256MB (PC2100/MAX 1GB) HDD: 20~40GB
OS: WindowsXP Professional
VIDEO: XGA/12.1"TFT/ATI MOBILITY RADEON(16MB)
etc: USB 2.0x2/100Base-TX/IEEE 1394/パラレルポート/IrDA/V.90 Modem/Type2 PCMCIA/Type2 CF
Size: B5ファイルサイズ/273×223×24.9~30.2mm/1.64kg
秋葉原では、メモリ256MB、ハードディスクが20~35GBの機種が5万円台で販売されている。(2007年4月現在) X31の発売は2003年3月18日なので4年ちょっとが経過している。液晶やHDDの状態がいいためリース上がり品などが出回っていると考えられる。OSのWindowsXP Professionalの正規ライセンスが付いているので凄くお得感があった。実際に使ってみたら、X31はWinXP搭載ノートPCとして軽く薄いモバイルPCであり、バランスがよく、動作も軽快で使いやすい印象を持った。
いま仕事に使おうとすると最初に感じるのがハードディスク容量の不足だ。なべラボの定番であるHDD換装をやってみよう。X31ではリカバリ用CD-ROMが付属せず、Disk to DiskというIBM独自仕様で不可視領域に工場出荷時イメージが保存されているらしい。そのせいで20GBが載っているはずなのに15GBしかないように見える。経験上、ノートPCのトラブルの多くはHDDクラッシュであり、そのときには新規HDDを買ってきてCD-ROMなどからリカバリするしかないはずなのに、リカバリ用CD-ROMが付属しないのはちょっと勘弁してもらいたい。不可視領域のイメージは普通の方法ではバックアップすることができない。ググって一番手間のかからない方法を探したので以下にメモっておく。
1. 既存HDDのパーティション変更
リカバリ・イメージを吸い出すためにPartitionMagicなどで4GBの領域を確保する。かな~り時間がかかる。1時間以上かかる。今回は手元にあったPartitionMaster2002というアプリを使った。結果としてPartitonは作成できたが、終了直前にブルースクリーンになり、正常終了にはならなかった。再起動したら新領域ができていたので釈然としないが、新たに認識された4GBの領域をFAT32でフォーマットした。
2. リカバリーツールでイメージの吸出し
リブートしてAccess IBMボタンを押しながら起動し、Recover to factory contentsを選択、F3を押してDOSプロンプトに移る。ここではFAT32しか見えないのでCドライブが先ほど作ったFAT32の4GBになっているはずだ。
> mkdir recovery
> cd recovery
> copy a:\recovery\*.*
> a:
> cd recovery
> fwbackup file=c:\image size=1000
リカバリ・ツール群をコピーしておく。
リカバリコマンドでバックアップを取る。これも1時間以上かかる。終わったら再起動、元のWinXPを起動する。
3. 新ハードディスクにリカバリ・ファイルをコピー
ここで新しいHDDをUSB外付けケースに入れ、接続し、FAT32で4GBの領域を確保する。先ほどのリカバリ・ディレクトリとimageファイルを新HDDのFAT32領域にコピーする。WinXPを終了し、HDDを交換する。
X31のHDD交換は非常に楽だ。裏返して2箇所のネジを外せば簡単に引き出せる。
元々入っていたのは、IBMのTravelstar 20GB、仕事で数百台も使ったHDDだ。交換するのは東芝の80GB HDD、静音性に優れているが独特のカタカタ音がすることで有名。この2社以外の他のメーカのHDDは音がうるさかったり、熱問題などで使う気になれない。
4. リカバリ領域(HPA)の再現
リカバリの手順としては以下の方法を取らないとうまくいかないらしい。まずは不可視領域のHidden Protected Area(HPA)を再設定する。新HDDに交換後、電源投入と同時にAccess IBMを押し、Recover to factory contentsを選択、F3を押してDOSプロンプトに移る。
> cd recovery
> fwrestor file=c:\image
5. FDISKで初期化してリカバリ実行
電源投入と同時にAccess IBMを押し、Recover to factory contentsを選択、F3を押してDOSプロンプトに移る。fdiskで全ての領域を削除し、ESCで抜け、CTRL+ALT+DELで再起動する。Access IBMでRecover to factory contentsを実行する。
ここでFDISKで全領域を解除しないと深みにはまる。つまりX31は最初からパーティション分けしてリカバリができない。リカバリはコピー、展開、再起動の繰り返しをほっておく。また1時間以上待つことになる。
リカバリ終了後、初期設定をして終了。Linuxなどをインストールする領域を確保したかったので、PartitionMaster2002をインストールして10GBを空き領域とした。これも1時間以上かかる。
取り外したHDDはUSBケースに入れて、リカバリ用ファイルをバックアップした。もし、HDDが破損した場合は、このデータを交換するHDDをFAT32でフォーマットし、上記3以降を実行することになる。
<追記>秋葉原の中古販売店数店舗に出回ったX31だったが、4月末には在庫なし。大人気だ。
メモリの増設は裏蓋を外し、SO-DIMMを取り付ける。最初から256MBのPC100PC2100/DDR266(CL2.5) SO-DIMMが載っている。本体よりこの増設メモリは手に入れにくい。仕事で数百枚扱ったことがあるが、かなり需要があるメモリだった。秋葉原の数店舗で運がよければ3000円程度で手に入ることもある。<訂正>このメモリは秋葉原のジャンク・ノート店だけでなく、ソフマップなどでも非常に安く手に入る。(他の機種と勘違いしたらしい・・・、大体、この写真をクリックして拡大すればPC2100って書いてあるじゃないか・・・反省)
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